このコロナ禍の中、二泊三日の車中泊。一日目。
諸々のストレスから開放されたくて、やりたい事だけやろうと車に色々積み込んで、8月13日から二泊三日の一人旅?に行ってきました。
(Instagramを意識してFacebookのようにあからさまにグズグズと書けない...)
自転車、ドローン、カメラ。
本当は釣り道具も積みたっかたけれど、父在りし盆の日に釣りに出かける僕に、半ば宗教の自由を奪われつつもカソリックの洗礼名を持ち、京都の寺社巡りを趣味とした彼に『なんや盆に殺生か』と微笑みながら声をかけられたのを妙に思い出し、今回は搭載せず。
旅の縛りは、、、
県外に出ず
島に渡らず
密を避ける
キャンプの要素は捨て
何か贅沢してやろう。。。
新しいカメラ Olympus OM-D E-M1 Mark II が届いて三日。
フィールドでの使用がぶっつけ本番となる不安。
素人は素人なりにカメラ任せで何とかなるとやる気満々(笑)
ネットショップの気遣いにも助けられ、意気揚々とでかけました。
いつもと違う道を行きたいと、まずは西へ。
実は彼女と待ち合わせ。
...っていうのは大嘘で
この娘に会ってみたかった。
Sun Sister なぎさ ちゃん。
阪神・淡路大震災20年のモニュメントだそうです。
どんなパンツ履いてんのかと思ったらキンキラだった。
すごく可愛い。
彼女と見に行きたい。
彼女がいたら...
まだ人を撮ったりした事がないので、こういうので練習できる?
少しアートを気取ってみたり。
8時台で汗だく。
次の目的地へ。
神戸市長田区の若松公園。
こちらも震災復興のモニュメント、鉄人28号です。
お母さんと来てた女の子が一生懸命登ろうとしてて微笑ましかった。
ろくな物を食べていなかったので、『贅沢してやろう』を実行しようと辺りを散策して純喫茶を探すもわからず、次の目的地への途中であえなくコンビニピット。
少し離れて神崎郡福崎町の辻川山公園へ。
昼近くなった事もあり、駐車場は溢れんばかりの車・車・車。
諦めようと入った観光交流センターに有名な河童のガジロウが居たので降車。
記念撮影の合間を狙いワンショットだけ。
考えてた、三脚立てて『さも対局してるかのような写真』は到底無理。
少しお土産を買って退散。
持病の頭痛が出たりして。
しかし時代は時代。
ドラッグストアがそこかしこにあり、支払いもキャッシュレス。
目薬と頭痛薬を買って回復。
見慣れた国道312号線を流します。
初日後半の予定が逼迫するのも知らず、気になった神社に引っかかっていく作戦。
いつも気になっていた鳥居をくぐります。
どんな彫刻が見れるか、鳥居をくぐり階段を上がる時にドキドキします。
信仰ではなく美術の対象と捉えていますので、ごくごく簡素に会釈などはしますが、儀式めいた事はしません。
拝殿を前にしてびっくり!
張り紙がしてりドンピシャの内容。
後の時間に滝でも同じ事を感じるのですが、これと思って行った対象が勿論素晴らしい事が多いんですが、こうしてたまたま寄った神社や滝が素晴らしい事が多いと。
張り紙にある四代権次君音の双竜は、格子の向こう。
格子の隙間は3cm?
CCDカメラが必要ですか(笑)
拝殿向拝の龍。
彫り深く右向き。
が、中井権次一統の特徴を持たず、後の物か? 資料なし。
木鼻は正面は聖獣ではなく左右のみ阿吽の獏。
手挟みの菊は透かし彫り。
出世はしなくていいけれど、何かが上向きになればありがたい。
この辺りで一日目の予定消化が難しい事を考え始める。
あまりにも神社仏閣が多すぎる。。。
初日予定の1つ目に向かっている途中なのに、ひっかかる神社だらけ。
『おお...』
思わず声を出しました。
おびただしい彫刻群。
どの彫刻も大きく、彫りが深い。
拝殿向拝の欄間には対の翼竜。
何と表現するのか...
広縁の木鼻が植物。
破風の装飾も見事。
しかし資料なし。銘見つからず。
しかし正面の龍は、銅の髭・目の後ろの朱・切れそうな甍。
間違いなく中井権次一統の作でしょう。
手挟みが雲を巻く麒麟。
舌に鮮明に朱が残っている。
あまりにも写真が多く紹介しきれない。
ようやく予定した最初の目的地。
随神門からこの迫力。
これだけで十分な龍。
むう。。。
早く見たい箇所がありますが我慢。我慢。
覆屋のある狛犬は初めて。
凄い!
龍が大きい。
龍も獅子も木鼻の獏も玉眼が使われている。
龍が飛び出している。
どこもかしこも彫りが深い。
玉眼は正面から見た時にバランス良く見えるように据えられており、向かって左手、龍の正面から顔を見ると少しファニーな顔に見える。
躍動感のある獅子。
飛びかかってきそうだ。
で、見たかったのはこれ!
『青龍軒』の号と『彫物師 丹波柏原城下住 中井権次正次』の銘。
七代の銘である。
古社には四代君音の銘もあるらしいが残念ながら見落とした。
再訪の根拠にしよう。
珍しくそうそうお目にかかれないという転輪経蔵という八角柱の書架。
中に仏教の聖典が収められており、摩尼車のように回すことで仏に近づけるという。
五代丈五郎正忠と相方の久須善兵衛正精の合作で埋め尽くされている。
雨や雷の予報あれど、終始陽射しきつく。
当初、自転車(シングルスピードのマウンテンバイク)で廻ろうかと思っていたけれど、10分15分の距離がなかなか遠く、車で廻って正解だった。
和田山町岡に移動して大倉山観音寺。
中井権次と共に有名な彫物師であるが、時代が浅いのか風化が激しいのか、三田や篠山でみる作品とはかけ離れた彫りの浅さに違和感が残る。
さて養父市養父市場に移動して養父神社。
養父神社3枚目の写真は深度合成。
こういうのに使ったらどうなるのかと思ってやってみた。
何故か彫物の写真がなく、この面白げな狛犬の写真が。。。
今度は養父市十二所 満福寺。
重厚な佇まいの客殿。
懸魚の鳳凰。
細い部分まで完全に残っているのが驚き。
天女の衣の柔らかさが伝わってくるようだ。
険しい表情のかっこいい龍。
芝の手入れが行き届いていて落ち着いた気分で歩かせていただいた。
中井権次一統の彫物を見るようになってから、この神社仏閣の長い階段をあまり嫌だなと思わなくなった。
『式内』とは正しくは『延喜式内社』といい、、、
何だか格式が高いらしい。
文化財・美術品保護の観点などから、現代なかなかに本殿装飾彫刻を拝見しにくい場合が多い。
今回、レンズをあまり付け替えたりしないようにしていたので(汗などの影響を考えて)、望遠で寄る事もせず。
一日目の予定を随分残したまま、日暮れ前となった。
養父市八鹿の天女の湯で温泉に浸かり、道の駅ようか但馬蔵で少し豪華な食事。
そのまま寝るつもりが、どうも寝付けず。
ならば二日目の予定にもう少し近づいておこうとまた走り出す。
途中コンビニで朝食などを買い込み、美方郡新温泉町の『おもしろ昆虫館』の駐車場を拝借してなんとか眠りにつきました。
つづく