このコロナ禍の中、二泊三日の車中泊。三日目。

 

さて、最終日。

道の駅 ようか但馬蔵で目覚めました。

寝る時には、道の駅も営業時間後にはこんなにガラガラになるんだなと思うほど人気(車っ気)が無くなったのに、起きて辺りを見回すとまあまあ車が停まっていて、中には家族連れで、大型のワンボックスにも関わらず荷物を車外に放り出し、加えて洗濯したのか子供のズボンやらTシャツなんかを立てたワイパーに引っ掛けたりしてて、生活感。。。

 

そんな朝の睡眠記録は多分誤作動。

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あれ?朝飯どうしたんだっけ?

もう記憶がありません。

 

三日目は特に考えていた予定はなく、帰りながら寄り道していこうと。

しかし二日目に予定していた天滝渓谷が気になる。

調べれば公園化されていて滝までの道のりも過酷ではなさそう。

さればと思い気軽に向かう。

 

到着した駐車場はトイレなどもありかなり整備された様子。

もう数台の車が停まっている。

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最初っから三脚付けて(素人の僕はこの時『三脚の脚は太い方から』というの知らない)。

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薄暗い渓谷。

こころおきなくシャッターを開放できる。

 

f:id:CloudFactory:20200828195257j:plain 『天滝渓谷』というだけあって天滝までの道程にも数々の渓谷美や滝が点在する。

僕の前に小さい女の子を二人連れた若い夫婦が居たが、一度抜いてかなり距離が離れて、その間に三脚を据えてカメラの設定を変えながら写真を撮っていく。

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 天滝が見えてきた、今回の...なんて言うのか知らない...撮影遠征。

※山行や釣行みたいな言い方はないんだろうか。。。

『本物の滝を見ているな』と感じる。

 地元でも、布引の滝や箕面の大滝、また若い頃はオートバイのツーリングで那智の滝も見ているけれど、これだけ自然に囲まれた手つかずな滝の数々を見ていると、もはやそれらが人工物のようにさえ思えてくる。。。とは大いに失礼な話。

 

そうこうしているうちに先の親子連れともまた入れ替わり。。。

 

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『天滝』

こんなにも近く、仰ぎ見れる滝は初めて。

もうどうやって撮っていいかもわからない。

岩場に三脚を据えるだけで悪戦苦闘。

小さな姉妹もパパママと岩場を下りたり登ったり可愛らしい。

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『フィルターを持っていない』事が頭から離れず。

そうなると素人はもう...

日陰を探して右往左往。

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驚くような写真が無い事に苛立ちさえ感じる。

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帰り道、赤い鉄橋のある滝を振り返ると虹が見えた。

しかし鮮明に見えていた虹は上手く写す事ができず。。。

『また来ような』そう思って退散。

 

その後、兵庫県朝来市の神社を数社見て廻り、数々の彫刻を写真に撮った。

撮ったは撮ったが...

 

今となっては『丁寧さに欠ける』事実を感じてしまいここに晒す気にもならない。

今回のように、あまり多くの寺社仏閣を訪れるのは良くないな。

丁寧さに欠ける。

 

朝来市の佐嚢神社や山口護国神社生野町口銀谷の山(さん)神社と見て廻り、銀山湖を眺めながら、地方を移り丹波市青垣町の高源寺へ。

 

関西のテレビで南部鉄風鈴の催しが行われていると紹介されていて『帰りに寄ろう』と予定していた。

 

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入山料を支払い山門を写真に撮ろうとするとまた、人がファインダーを覗いているのに間に入る老人。。。

こちらの存在は確認していたはずだが...

まあいいと待っていると2,3写真を撮り山門をくぐったところで携帯をいじりだす。

 

これまで撮り鉄のマナー云々といっても自分とは関係のない世界でボケっとニュースを見ていたけれど、さてさて...

 

猿壺の滝での一件、先日見た撮り鉄の記事(写り込むから真ん中の杭抜いちまおうぜ!みたいな)。。。

どうもファインダーの中しか見えず、周りが見えなくなる人が多いのか知らんと思い、自分もそういう風にはなるまいと考えた。

 

山門から想像するよりも遥かに懐の深いお寺で情緒がある。

ひとしきり境内を気分良く散策するも、失礼ながらさして写真を撮ろうという対象もなく、退散しようと考えていたら、目の前でカエルがぴょんぴょん飛び跳ねる。

『ほう!小さなカエルが大きく跳ねるものだ!』と感じていると、自分の視界の左外から何か棒のような物が近付いてくるのが見えた。

 

瞬間的に『蛇による蛙の捕食』を感じ取り、初期設定そのままにしておいたC1(カスタムモード)にダイヤルをセット。

カエルに飛びかかるヘビをフレームにねじ込む。

予行演習もしないトラッキング・コンティニアンスAFがアフトマットカラシニコバソーラクスェーミのような乾いた連続音を発生する。

 

自分のカメラで何が起こっているのかもわからず、ただただフレームにカエルをがっつり咥えたヘビが入る度にシャッターを押し続け、『一枚でも残れ!』と追いかけた。

 

どちらも死物狂いだ。

こんな捕食シーンは初めて見た。お寺の中での殺生...

いや生きとし生けるものの定めか。。。

 

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咥えられたカエルはヘビを引っ張り回すほど跳ね

カエルを咥えたヘビは鎌首をもたげて、何か追いかけてくる謎の生物(僕)から逃れようとスルスルと滑ってゆく。

『撮れていない』そう感じた。

帰宅後に真っ先に探したのはこのチープなワンショット。

これまたチープにクロップと補正をかけてみた。

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ヘビの必死の形相(といっても彼らはいつもこの顔だろう...) と美しいほどに辺りに同化する体色のカエル。

拡大するとシャープさに欠ける事がわかるけれど、よく切り取ったと現時点では思いたい。

 

そんな興奮を抑えきれず、しかし仕上がりは知らず歩いているとまた!

 

落ち葉の擦れる音、小さく、短い。

『今度はなんだろう!』

 

カメラを向けたそこにはムカデを捕食せんとするトカゲ。

『この寺はいい!』不謹慎にもそう思った。

 

自然が豊かに残されている証拠だろう。

 

カラダをくねらせて半ば跳ねるように逃げるムカデを、生き生きとした表情に見えるトカゲが何度も咥えては放す。(何かしらの攻撃を受けているのかも知れない)

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ヘビよりはマシかと思ったけれど、どうなんだろう。

RAW編集したわけではないし。。。

今度RAW現像してみよう。

 

どちらの写真も捕食の瞬間を押さえており、微妙なブレで躍動感が出ていて、今の僕の如きでは120点だろう。

 

最後に丹波市山南町の常勝寺に寄って帰ろうと車を走らせていると鳥居が目に入る。

もう病気だ。

 

古く、保存状態もよろしくない、しかし名のある彫師の仕事かと思われる竜や鳳凰、少しファニーな力神も居て...

 

申し訳ないがそんな物よりももっと感動する物が奉納されていた。

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『竜だ!』

明らかに竜じゃないか!

奉納した人、またそれを受け取った神社。

全てが素晴らしい!

そう感じた大きな発見。

 

大好きなお寺。

丹波市山南町の常勝寺。

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長い階段を登り始めると、以前このお寺の住職の奥様にご案内いただいた門からその住職と思われる方が出てこられた。

 

挨拶をして奥様に客殿まで上げていただいてと話し、写真を撮らせていただきますとお伝えして階段を進む。

 

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フレアにゴーストてんこ盛り。

いつかこの気持ち悪ささえ感じる彫刻群を感動的に写真に写す事はできるんだろうか。

7-14mmPROが欲しい。

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シャープネスを求めてみたけれど。。。

この時はまだピーキングの存在を知らない。

f/8.0 1/80 36.00mm ISO800

おおよそFacebookのOM-Dグループで教えてもらっている設定になっていると思うけれど。

単にピントが合っていないだけなのか。

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少し印象的になるように加工してみた。

 

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もう頭を丸め座り込みたい気分だ。

 

さて、ここまで。

色々と書こうと思っていた事も、一ヶ月経つと忘れてしまう。

壮大な旅をした気分だけれど、同じ県内に居たのだと思うと不思議だ。

兵庫県は広い。

しかし3時間ほどか?

いや高速を使えばもう少し早い。

またいくらでも行ける。

 

今は少し伊根辺りの綺麗な海が見たいと思っている。

あれもこれもやってみたい。

時間は作られてしまった昨今(本日2020/09/19)。

また行ける日を楽しみに。