人生で一番遠い大分旅行へ⑥(10月14日由布院観光編②)
朝から観光盛りだくさんの一日、お袋様も少々疲れ気味。
宿のチェックインまで少々時間があったので、湯の坪街道で茶店を探すもどうもココ!という店がない。
ささっと調べて金鱗湖に隣接した亀の井別荘 茶房天井桟敷さんへ。
落ち着いた雰囲気の店内に眠りを誘うほどの絶妙な音量でグレゴリオ聖歌が流れている。
全てのしつらえに心がこもっている感じがします。
機械製ではないガラスのコップ。優しいなと感じた印象的なコップでした。
※帰宅後数日、最新の研究でガラスが固形と液体の中間の物質であるという発表がありました。ガラスの中では分子が固体の結束を持ったり、液体の結束を持ったり、刻々と変化しているという説明だったと思いますが、『ああ、あのコップ...もう少し液体に近いかもな...』そんな風に思い出しました。
会計の際、お店の女性に『いつも聖歌を流されてますか?』と問うたところ、『はい。この辺りは隠れキリシタンが多かった土地ですので、いつも流しています。』との事。
そうか!という不勉強に気付く。
『素晴らしい!いいですね。』
いつにない感嘆の気持ちを伝えてお店を出ました。
さて、 昨日の残念な宿から一転、エントランスから趣のある佇まいの『千人風呂の日の春』と言われた大正時代創業の『日の春旅館』さんへ。
銭湯などの公衆浴場を好まない母の為に内風呂付きの部屋。
新型コロナウイルス感染予防の対策で、通常行われているサービスが行われない事をご説明いただいた。
致し方無い事。逆に安心。ちゃんとしている。
お袋にお茶を入れてもらい菓子を食べる。
着替えなどの旅行バッグに急遽中古購入したノースフェイスのボストンバッグに、財布などを入れたウエストバッグ、そしてロープロのカメラバッグとすごい荷物。
途中からカメラバッグに財布を入れて、常にカメラバッグを持って移動していた。
セミハードシェルタイプのプロタクティックBP350AW II。
中の仕切りを出発前にパパッと決定したけれど、『これが基本形!』という程の成功例だった。
※帰宅後も、写真(バッグ)下部の仕切りを取り外しておにぎりや着替えを詰め込む使い方もしているので、このバッグで山登りも可能だという事をうっすら考えている。
一日歩いて汗臭かったので温泉へ。
ここ日の春旅館さんには二つの家族風呂と男女一対の露天風呂がある。
どうせならと露天風呂へ。
※母はやはり内風呂を使ったそうだけれど、庭が見れていいお風呂だったという。
露天風呂には人がおらず、ああみんな家族風呂を使うんだなと思った。
湯の坪街道の裏手に当たる場所だが、前述の通り日が暮れると賑やかな店々は閉店しており、騒がしさは全く感じられない。
湯船に足を入れると...ザシッ...
初めてだ!
湯船の底に小さい玉砂利が引き詰めてある!
この年になって、尻が初めての喜びを知るとは思わなかった!
意味もなく脚を埋めてみたり、底までどれぐらいか掘ってみたり(20cmほど敷いてある)。
暗くてもわかる。
人力車の車夫さんの話の通り。
透明で何もないような感覚。
大事な事だなとしみじみ想う。
そうこうしていると夕飯の準備ができたという。
大広間のような所で他のお客と場を共にするのかと思っていたらさにあらず。
テーブルのある個室に通された。
後からわかった事だけど、二つのテーブルをつい立てで仕切った部屋も。
ここでも感染予防の為、担当の女の子は料理を持ってくるだけだった。
人によりけり。
我が家はそのほうがリラックスできたと思った。
予約時にお願いしていたノンアルコール・ノンミート・魚可に適切に対処していただき、楽しく美味しく頂いた。
『御飯のおかわりを...』と聞いてくれたけれど、おひつにもらった御飯も残してしまうほど料理がたくさん出てきた。
部屋に戻るとふかふかの布団が敷かれていた。
テレビで九州の天気予報を見ていると、地方の区分が多く、地域の区分も細かく、すげー天気予報だなと感心した。
その後、お袋を説得し露天風呂に向かわせる。
せっかく温泉宿に泊まって露天風呂に入らない手はない。
待っていると母は戻ってきて、『いいお湯やった。行って良かった。』とニコニコ。
入れ替わって僕ももう一度。
翌日も早くに退出する。
逗留すると良さそうな宿だなと、不慣れな中の大当たりを喜んで布団の中へ。